M&A月報 No.210「解散総選挙」
久々にBKKに戻ると、国王が、車椅子ではあるが、病室より出られ、30分
ほど外出された写真が掲載された。
多くの国民が旗を振る姿もあり、ご健康であられる事を嬉しく感じた。
同じく、新聞には、習近平国家主席が、安倍首相やプラユット首相と、にこ
やかに写っている写真も掲載された。
中国の横暴にブレーキが掛かる事を念じて居る。
その後、オバマ大統領や安倍首相等18カ国の首脳がミヤンマーに集結し、東
アジア首脳会議を開催した。
ミヤンマー、中々やるなと感じると共に、中国、日本等が競って金銭的援助を
申し出る等、ミヤンマーの重要性を各国が高く評価している事を強く感じた。
日本に居る時は、まさかと思っていたが、安倍政権は解散総選挙に踏み切った。
何の為にこの時期にと強く思う。
700億円とも言われている税金の無駄使いでなかろうか。
彼等は自分達の身の保身しか考えて居ない様に思うが如何であろうか。
自分達の身の保身、言い訳、その為に多額の税金を使っての解散とは止めて貰い
たいものである。
自民党は大阪市長選の事を批判して居たが、全く同じ事ではないかとも感じる。
消費税を上げると公約で言いながら延期するから、これが大儀だと言う。
しかし、自民党内で反対の声があるものの、野党は全党賛成である。
投票したいなら、自民党内だけでやられては如何であろうか。
野党の方も、アベノミクスは失敗と言うが、具体的な追及が見られないのには失
望する。
膨大な国の借金、更にそれを増やし続ける、目下返済の目途は無いと思う。
国民のアンケート結果も発表されるが、財政再建は4番目ぐらいに位置する。
何故一番に来ないのか不安、不満を感じている。
タイは、これは選挙で勝ってでは出来ない相談、従って、クーデターによる政権
に託したと言い、財政赤字を国の最大の問題と捉えている。
それぐらい重要視しているのに、日本では何故下位に来るのか疑問を感じている。
当地の新聞にも大きく報道されたが、頭を掻く安倍首相の写真で、内容はアベノミ
クスの失敗かと書かれていた。
野党に取っては絶好の好機と思うのだが、目下の対応では、相変わらず、双方バラ
マキ合戦の内容の違いで、国の借金を増やさぬとの論戦が、殆ど出て来ないことに
失望を感じている。
これでは野党は勝てぬと思う。
解散の記者会見で、首相はアベノミクスの批判は聞くが、成らば其の代案はと言う
と未だかって聞いたことが無いと言う。
国会議員の削減、官僚のリストラ等、自己の身を切る事より始めろと言った議論は
何も頭には残っていない様である。
今の日本が為すべきことは、規制の緩和ではなく、撤廃では無いかと思う。
規制撤廃により、官僚から権限を取り上げれば、官僚の数を減らせるメリットも出
てくると思う。
例えば、飛行場を全て自由にすれば、どういう事が起こるのであろうか。
タイより出されている、日本はギリシャの様に成らぬ前に、民主的な方法で如何なる
解決策を持っているのか、また民主的方法で国の財政悪化を防ぐ手段があれば、是非
ご指導頂きたいと言っている点にも,未だ何も回答出来ないでいる。
安倍首相の、代案は何も聞いたことが無いという点に、記者団の誰も質問しなかった
のには非常に残念に感じる。
今後、野党の何処かの党が、この点を追及してくれる事を願っているし、これが出来
ねば、野党に勝ち目は無いと思う。
結局、強力に海外展開をしている大企業は業績が好調と成るが、中小、零細、一般市
民には、暗い将来が待っている様な気がして成らない。
多くの方々に、日本の財務省のホームページを見たことがありますかと聞いたが、答
えはほぼNOであった。
そこで、今回、注目する、下記の部分をご紹介する事にした。
当初、財務省が、掛かる内容を掲げる事に驚きを禁じ得なかったが、良く考えると財
務省と筆者の感じ方は、180度違う様である。
即ち、筆者は、“国の財政は大赤字”故に、リストラ、歳出の削減を追及せねば成らぬと
読み取るが、どうも財務省は、だから税金/消費税を引き上げ等増税をせねば成らぬと
考える様である。
月収30万、支出が53万の家庭で、毎月23万づつ更に借り入れが増えて行く。
既に、銀行よりの借り入れは5143万円に達しているのに、銀行は、幾らでも貸しま
すと融資に応じている。信じられない状況だ。
多くの銀行の方々に、御行はこの方の更なる融資要望に応じますかと聞くと、全てのお
答えはNOであった。
世界が黙って見ているのは、預金が5000万円あるからであろうか。
言い換えれば、担当官僚は、この預金で穴埋めするか、超インフレにして、もしくはこ
の両方で、国の借金の穴埋めをしようとしているのであろうか。
低所得者層、年金生活者は良く考え選挙で投票すべきと思って居る。
低成長を良しとするタイであるが、新年のプレゼントとして、下記中小企業支援策を発表
した。
首相も多少のご機嫌取りが必要と考え出した様である。
1. 登録資本500万バーツ以下で年収3000万バーツ未満の法人税減税。
2. 中小企業向け投資ファンド。規模は500億バーツ程度。
3. 中小企業支援基金の創設。
4. 家計の借金問題解決として、小口融資業務の認可。
5. 国民年金基金の創設。
6. 外国企業による地域本部の税制優遇措置。
7. 勤務する外国人とその家族のVISAを2年に延長。
8. 年間所得8万バーツ以下の低所得者向けの給付金支給。
以上
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