歳入局は、会計上の機能通貨として23ヵ国の通貨を追加

歳入局は、企業または法律上のパートナーシップの機能通貨としてタイの通貨以外の23ヵ国の通貨も、下記の基準及び条件の下で使用できることとした。:

  1. 金融口座を準備し、自らの事業における外国通貨の使用を公認会計士が認証すること。
  2. 機能通貨は、財務省令の公告により、以下の通貨でなくてはならない。

(1)アメリカ合衆国ドル、(2)イギリスポンド、(3)ユーロ、(4)日本円、(5) 香港ドル、(6) マレーシアリンギット、(7) シンガポールドル、(8)ブルネイドル、(9)フィリピンペソ、(10)インドネシアルピー、(11)インドルピー、(12)スイスフラン、(13)オーストラリアドル、(14)ニュージーランドドル、(15)カナダドル、(16)スェーデンクローナ、(17)デンマーククローネ、(18)ノルウェークローネ、(19)人民元、(20)ベトナムドン、(21)韓国ウォン、(22)台湾ドル、(23)アラブ首長国連邦ディルハム

  • 会計期間の初日から6ヶ月以内に、事業でどの通貨を選択するかの承認申請書を歳入局局長へ提出する。
  • 納税申告と同様にシステムにアクセスするための電子申請用のユーザーネームとパスワードを使うことによって電子システム(www.rd.go.th)を通じて会計上使用する通貨の変更承認の申請用紙も提出する
  • 会計で機能通貨として外国通貨を使用する証明書をwww.rd.go.thのサイトでスキャンし、アップロードする。

記録や申告に機能通貨として外国通貨を使用する承認を得た企業またはパートナーシップは、会計で外国通貨をタイ通貨に換算する問題の解決や様々な事業での適合性や整合性など、より多くのメリットが得られるだろう。

許可された企業や法律上のパートナーシップは、承認された外国通貨を使って、税金の計算をすることができる。しかし、納税は納税日の換算レートで換算したタイバーツで行わなければならない。

自動化システムへの投資、STEM分野での従業員の雇用及び従業員研修に対する税制上の優遇措置

2020年9月23日、税制上の優遇措置に関する以下の3件の勅令が官報上で公布された:

  1. 自動化システム開発への投資(勅令710)では、2019年1月1日から2020年12月31日の期間中の自動化システム用の機械やコンピューター・ソフトウェアへの投資に対して追加で100%の法人税控除を与える。追加控除には、下記の特定の条件が必要である。:
  • 機械/ソフトウェアは認定された自動化投資プロジェクトの為のものであること。
  • 機械/ソフトウェアは新品(未使用)であること。
  • 機械/ソフトウェアは、減価償却でき、2020年12月31日までに使用を開始できる状態であること。
  • 機械/ソフトウェアはタイに設置されること。
  • 機械/ソフトウェアに関する他の奨励策に申請していないこと。
  • 機械/ソフトウェアは、所得税が免除されている事業に使用しないこと。
  • 科学、技術、工学、数学(STEM)分野での従業員の雇用(勅令711)では、STEM分野で雇用された高度なスキルを持つ従業員の雇用契約の下で給与の形態で発生する支出の50%相当の法人税の追加控除を与える。控除額は2019年1月1日から2020年12月31日の間に支払われた給与について月々10万バーツを上限とし、下記の条件に従うものとする。
  • その従業員は、STEM分野の一つで高度なスキルがあると認定されること。
  • その従業員は、2019年1月1日から2020年12月31日の間に雇用契約の下で就業を開始すること。
  • その従業員は、上記の雇用契約で就業を開始する以前の1年間にSTEM分野の会社の従業員ではなかったこと。
  • 従業員研修(勅令712)では 2019年1月1日から2020年12月31日の期間に関係政府機関が認めた教育課程または研修課程を受講する為に従業員を派遣したことで生じた支出の150%相当の法人税の追加控除を与える。唯一の条件は、その支出が法人所得税を免除されている事業関連で使われないことである。

この3件の勅令は2020年9月24日に発効し、2019年9月に承認されたタイへの生産拠点の移転を促進する「タイランド・プラス」と呼ばれる政策パッケージに関連して公布されている。

ショップ・ディー・メー・クエン・キャンペーンで3万バーツまで個人所得税を控除

内閣は2020年10月12日、国内消費を拡大し、景気を刺激する為に税制優遇措置を提供するショップ・ディー・メー・クエン・キャンペーンを承認した。

このキャンペーンで、納税者は2020年10月23日から同12月31日の間の7%の付加価値税(V A T)が課されている商品やサービスの購入に対し一人当たり3万バーツまで2020年税年度の個人所得税控除を受けられる。

書籍や一村一品運動(OTOP)の商品を含むVATが掛かる全ての商品やサービスがこのキャンペーンの対象となるが、アルコール飲料、タバコ、国営宝くじ、車両用オイルやガソリン、自動車、オートバイ、ボート、新聞や雑誌、宿泊サービスや航空券は除外される。

以下の2つの既存の消費促進プログラムのいずれにも参加していない人だけがこの税控除キャンペーンに申し込むことができる。

  1. 3ヶ月の支出として福祉カードの各保持者へ生活費手当1,500バーツを供与
  2. 3ヶ月で一人当たり3,000バーツ以下の消費者製品の個人支出額の半分を政府が負担

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