M&A月報No.54 「有力政治家息子の警官射殺事件とタイ・コンピューター市場」

雨季が終わったと思ったら、急激に気温が下がり,異常な程の涼しさに成って来た。GOLF好きにとっては、早くもこの日和、福音ではあるが、農作物は大丈夫かと心配に成って来る。

世界の航空業界はリストラを余儀なくされて居るのに、タイ航空は全従業員の給与を7.5%引き上げると発表し物議をかもし出している。

他方、米国向けの客足が落ちている欧州の航空会社は、一斉にタイへの増便を打ち出して来た。当地の観光事業関係者に取っては朗報であろう。

テロ騒動では無いが、有名政治家の息子達が、ナイトクラブで現役の警察官を射殺したとする訴えが有り、マスコミを賑わして居る。

3兄弟居た内の、長男は証拠不充分で釈放、次男は保釈金で釈放され、首班と見られる三男は逃亡中。有名政治家はこれはマスコミのでっち上げと気炎を上げる。

殺された警官の妻や証人に立とうとする人々が何者かに脅迫を受ける等もあり、今後の事件の解明が興味を持って見つめられて居る。

低所得者層が大変楽しみにしている、月2回の宝くじがある。所が、当選番号が不当に操作されて居たとの疑惑が噴出し、警察の捜査が始まった。疑惑を持たれた御仁として、又政治家の名前が浮上し、捜査の成り行きが注目されて居る。

タイのコンピューター市場の成長率は25%と見込まれて居たが、このほど12~15%に下方修正された。
昨年のPCの売上台数は60万台。この内訳は、輸入品が40%、国産品が30%、顧客のニーズにより組みたてたもの40%と成って居る。

タイ政府は国産品を奨励すれば、外貨の節約に成るし、原価低減にも繋がるとして、格安PC導入プロジェクトが開始された。これには国内のPC製造会社13社が参加、他に大蔵省、富士通、インテル、マイクロソフト等が支援をして行くもので、販売価格はVAT込みで、超安値の19,900バーツに設定している。目下の所,評判は上々で、今年中に10万台の販売を見込んでいる。

これに対して業界よりは、恩恵を受けるのは4000社の内の1%のみだとする反対の声も上がっているが、今の所政府には中止の意向は無さそうである。

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