タイ政府は2021年11月1日からタイに入国するための入国証明書(COE)システムに代わってタイランド・パスシステムhttps://tp.consular.go.th)を開始しました。

この新しいシステムは、外務省(MFA)とデジタル政府開発庁(DGA)の協力の結果によるものであり、飛行機でタイに入国する人のためのみに設計されています。

陸路または海路で入国する予定の旅行者は、COEの発行についてその地域のタイ大使館または領事館に確認する必要があります

タイランド・パスシステムは、書類と手続きを減らしCOEの承認のためにタイ大使館または領事館が関与する手間を除外することにより、タイへの入国パスを確保するプロセスを簡素化します。必要な書類と個人情報はすべてオンラインで提出する必要があり、タイに入国するスキームによって異なります。

タイランド・パスで求め られる書類 検疫の免除[1]   サンドボックスプログラム[2]   代替検疫  
パスポートのコピー
ワクチン接種証明書 ×
最低5万ドルの医療保険   *タイ国籍者については保険額の証明は不要 *タイのSSO(社会保険)カードを保有している者は保険加入は不要     √     √     √
COVID-19の検査費用を含むホテルの予約確認書   √   √   √
タイのビザ 必要に応じて 必要に応じて 必要に応じて

タイランド・パスシステムには現在、タイへの3つの入国スキームがあります。検疫免除のTest & Goブルーゾーンで過ごすサンドボックスプログラム、そして代替検疫(AQ)です。“Test & Go”は、対象となる63の国と地域のリストからの、ワクチン接種を受けた旅行者を対象としています。“サンドボックスプログラム”という名前の2番目のスキームは、リスト以外の国からのワクチン接種を受けた旅行者のためのものであり、以下の指定された国際空港を経由してタイに入国する必要があります:スワンナプーム(BKK)、ドンムアン(DMK)、プーケット(HKT)、チェンマイ(CNX)、ウタパオ(UTP)、サムイ(USM)、およびブリーラム(BFV)。Test & Goの対象となる国と地域のケースおよびサンドボックスエリアについて以下に説明します。

一方、ワクチン未接種の観光客は、“AQ”と名付けられた第3のスキームの下でタイを訪問することができ、代替検疫施設に滞在する必要があります。旅行者は、自身の状態と旅行の目的に合ったそれぞれの入国スキームを選択する必要があります。

検疫免除 (Test & Go) ブルーゾーンに滞在 (サンドボックスプログラム) 代替検疫 (AQ)
対象国または地域からの渡航者で、渡航前に21日間以上連続して当該国/地域に滞在していた旅行者     あらゆる国/地域からの旅行者       あらゆる国/地域からの旅行者  
検疫期間は1日   SHA+[3]ホテル/AQ施設で 1日 (1回分のRT-PCR 検査の費用を含む) サンドボックスエリアに7日間滞在した後はタイ国内を旅行可能   SHA+ホテルに7日間滞在 (1回分のRT-PCR検査及び1回分のATK検査費用を含む) 10日間の検疫期間を経て、タイ国内を旅行可能   AQ(代替検疫施設)で10日間 (2回分のRT-PCR 検査の費用を含む)
  タイ到着後、RT-PCR検査を実施する タイ到着後、RT-PCR検査を実施し、6日目から7日目にATK検査を実施   毎日、当該宿泊施設に宿泊していることを報告 タイ到着後、RT-PCR検査を実施し、8日目から9日目に2回目の検査を実施  
旅行の14日前までにCOVID-19ワクチンの完全接種     旅行の14日前までにCOVID-19ワクチンの完全接種   このスキームにおいてはCOVID-19ワクチンの完全接種は求められていない
タイへの渡航の前、72時間以内に発行されたコロナ陰性のRT-PCR検査結果を取得     タイへの渡航の前、72時間以内に発行されたコロナ陰性のRT-PCR検査結果を取得   タイへの渡航の前、72時間以内に発行されたコロナ陰性のRT-PCR検査結果を取得  
  • タイ外務省領事局は、検疫なしでタイに入国する資格のある63の国と地域の公式リストを発表しました(2021年10月30日付けで更新)。また、12月1日以降、タイは、ボツワナ、エスワティニ、レソト、マラウイ、モザンビーク、南アフリカ、ナミビア、ジンバブエの8つのアフリカ諸国からの旅行者の入国を禁止します。これは、新しいCOVIDのオミクロン変異株のリスクが高い国と指定されているためです。旅行者は、お住まいの地域のタイ王国大使館または領事館、またはMFAのウェブサイトで、対象となる国のリストをチェックして最新情報を入手する必要があります。

Photo source: www.thaiembassy.com

  • Covid-19状況管理センターによると、現在の17のサンドボックスエリアのリストは2022年1月から45県に増加する前に、12月から33県に拡大される予定です

申請者は、システムに従って、旅行予定日の少なくとも7日前にタイランド・パスシステムに登録することが推奨されます。承認のプロセスには3〜7日かかる場合があります。登録が完了すると、申請者は登録状況を確認するためのアクセスコードを電子メールで受け取ります。申請が承認されると、申請者はタイに入国する際に健康検査エリアで提示するためのQRエントリーコードまたはタイランド・パスIDを電子メールで受け取ることができます。申請者が旅行日や登録内容を変更した場合は、システムに再登録する必要があります。また、最近、2021年12月15日以降にタイに到着する旅行者は、2021年12月1日以降にシステムに登録できるようになるとの発表がありました。

 タイの再開国後、システムに登録しようとする旅行者が多く、システムが不安定になったりQRコードの受信が遅れたりといった問題が起きています。システムの使用を試みたユーザーは、QRコードを受け取れない、複数の添付ファイルを送信できない、ファイルのサイズと形式が制限されるなど、いくつかの技術的な問題も発生しています。それらのユーザーからの推奨解決策は次のとおりです。

  • 複数の添付ファイル : 複数のページを編集して1ページに貼り付けるか、最も詳細が載っている1ページを選ぶ
  • ファイル形式  : ファイルをJPEGまたはPNG形式に変換する必要がある
  • ファイルサイズ : 書類の正常なアップロードの為にはファイルのサイズが5Mb未満である必要がある
  • Email : Gmailとのみ互換性があるようです。他のメールプロバイダーを使用すると、メールの確認が遅れたり、受信されなかったりする場合があります

当局は問題を認識しており、迅速かつ効率的な解決策を提供することを約束しています。 MFAはまた、24時間対応の電話番号を使ってヘルプラインを立ち上げました。旅行者は、オンラインで申請書を提出するのが難しい場合に電話するか、以下の電子メールアドレスにタイランド・パスシステムの技術的な問題を報告することができます。タイパスシステムの詳細については、MFAのウェブサイトもご確認ください。

www.mfa.go.th/en/content/thailand-pass-faqs


[1]検疫の免除:該当する国/地域または低リスクの国からの旅行者が検疫なしでタイに入ることができることを意味します。対象となる国/地域の詳細については、以下のコンテンツをご覧ください。

[2]サンドボックスプログラム:人口の70%以上が集団ワクチン接種を完了し、海外からの観光客を迎える準備ができているブルーゾーン(またはサンドボックス)として指定された地域を旅行したい旅行者向けのプログラムを意味します。サンドボックスエリアの詳細については、コンテンツの下に記載されています。

[3] SHA+とはその事業者が既にAmazing Thailand Safety & Health Administration (SHA) の認定を受けており、組織内の全従業員の内、少なくとも70%がCOVID-19のワクチン接種を受けていることを示しています