「持続可能な開発目標(SDGs, Sustainable Development Goals)」のロゴを企業のホームページや名刺で見たことがありませんか?
アジアでは関心度が低いSDGsですが、コロナ感染拡大は企業のSDGsへの取り組みを加速させ、日本でも経団連、地方銀行、各業界団体、地方自治体などを中心に取り組みが広がっています。
1. SDGs(エスディージーズ)とは?
SDGsは、Sustainable Development Goalsの略称で2015年に開催された国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」です。持続可能な世界を実現するための国際社会共通の目標として、「17の目標」と、目標を達成するための「169の具体目標」で構成されています。2016年から2030年までの15年間で、貧困や飢餓、保健、教育、ジェンダー、水、衛生、エネルギー、経済成長と雇用、イノベーション、不平等、持続可能な都市、持続可能な消費と生産、気候変動、海上資源、陸上資源、平和、実施手段、を含む持続可能な開発のための目標を国連加盟国各国が当事者意識を持って、目標を達成すべく力を尽くすことが期待されています。国や非政府団体(NGO)だけではなく、民間企業にも取り組みを求めています。
- コロナ禍とSDGs
新型コロナウイルスが世界的に拡大しはじめた当初、皆様の企業でも生産調整や在宅勤務など「ニュー・ノーマル(新しい常態)」への対応に追われ、今後もコロナに関連した様々な影響が続くことを前提にした事業計画や対応が求められるかと思います。事業継続とSDGsはサステナブル(持続可能な)という点で関連性がとても高いです。
3.企業がSDGSを取り入れるには?
では、企業はどのようにSDGsを取り入れているのでしょうか。手順としては、自社の企業理念や将来の目指す姿に合っているものを17のゴールから選び、いつまでにどんなことを行うか、何をもって目標の達成とするのかを決めることです。これらの情報を外部へ発信し、企業価値に繋げていきます。
4.企業がSDGsに取り組むメリットは?
まず、新たなビジネスチャンスが挙げられます。SDGsが世の中に広まるにつれて、それに関連する商品や市場も拡大していくので、新たな商品やサービスの提供など新規参入ビジネスチャンスにつながります。次に、企業価値の向上です。SDGsに取り組んでいることが周知されることで、ステークホルダー(株主・従業員・取引先・仕入先・顧客)からの評価が高まり、結果、人材確保や資金調達のハードルが下がることが期待できます。新卒の就職志望順位に、将来性のある企業だと判断できる、などの理由から、SDGsへの取り組み状況も影響するようです。最後に、一番重要なメリットは、企業の持続的成長につながることです。企業が生き残り発展していくには、今の社会のニーズだけでなく将来のニーズも意識して自社の将来を経営していくことが必要ですが、環境問題や社会問題を視点として経営に取り組むことで企業の持続的成長が可能になるでしょう。
5.最後に
コロナの影響でSDGsの目標達成が遅れると予想されています。企業において、コロナ渦は大変な時代かもしれませんが、「人間万事塞翁が馬」で考え、皆様のに良い変化が訪れることを願っております。