南国の風光明媚な景観をドローンで空中から撮影したいとお考えの旅行者や駐在の皆様に最低限必要なことをお伝えします。

ドローン本体とは別に飛行に関する申請が必要になります。
結論から先に申し上げますと下記の三点が必須となります。
1. ドローン保険に加入する
2. NBTC(National Broadcasting and Telecommunications Commission, *1)にて登録する
3. CAAT(Civil Aviation Authority of Thailand, *2)にて登録する


それでは、それぞれの手続き手順について説明します。
1. ドローン保険に加入する
   ドローン保険はCAATでの登録時に保険証書のコピーを提出することが義務付けられております。
   保険は機体単位での登録が必要で最低でも百万バーツを保障するものに加入(1年、3,000バーツから)します。
   現在ドローン保険を扱っている業者は一社しかなく郵送による対応も可能とのことですが出来れば出向くことをお勧めします。またNBTC、CAATの登録も代行可能ということです。(対応可言語は、タイ語と英語のみ)
   詳細につきましては、https://www.dronethaiinsurance.com/ を参照下さい。
   保険加入手続きですが、直接足を運ぶことができれば数時間で手続きが完了します。
   ただし所在地がバンコク中心部から外れておりますのでご注意下さい。
   (この時、登録する機体を持参することをお勧めします)
   保険証書の原本は郵送で一週間程で手元(タイ国内の場合)に届きます。

2. NBTCにて登録する
   こちらの登録は直接足を運んで登録することになります。
   手続きに要する時間は書類を記載する時間も含め1,2時間程かかります。(費用はかかりません)
   有効期限についてですが、基本的にはビザの期限に準じます。
   所在地につきましては、https://www.nbtc.go.th/ を参照下さい。
   また、外国人が登録する場合下記の書類が必要になります。
      – パスポートと査証のコピー(直筆サイン付き)
      ‐ タイ国内の滞在先住所とその証明
      – シリアル番号の読み取れる実機とコントローラーの写真  

3. CAATにて登録する
   こちらの登録は、オンラインによる登録が可能です。(費用はかかりません)
   記載する項目が多く大変ですが、オンラインにて登録可能なのが救いです。
   まずは、https://uav.caat.or.th/ からメールアドレスとパスワードを登録してサイトの指示通りに進めて下さい。
   無事登録が完了すると指定した住所まで証明書が郵送されます。
   申請提出後は、小まめにログインして申請状態を確認することをお勧めします。書類不備等の理由より受理されないことが多々あります。また申請から証明書発行まで結構な時間がかかります。(以前は数か月かかっておりましたが、現在は数週間で完了するそうです。)


最後に規制事項についてですが、下記の様に規定されております。
– カメラが搭載されているドローンは例外なく登録が必要
– 重量が2kgを超えるドローンは例外なく登録が必要
– 飛行高度は90mを超えてはならない
– 操縦は有視界内でおこなうこと、ドローン搭載のカメラ映像のみでの飛行は不可
– 有人航空機に接近してはならない
人、車両、建物に水平距離で30m以内に接近してはならない
– 飛行制限区域、政府関連施設、医療施設の上空を特別な認可なしに飛行することはできない
– 航空施設から9km以内は特別な認可なしに飛行することはできない
* 上記に違反した場合、1年以内の禁固または四万バーツの罰金あるいはその両方が科せられます。

以上、なかなか手間はかかりますが、タイでドローンを飛ばそうとお考えになられている方の参考になれば幸いです。


*1: 直訳 – 全国放送通信委員会
*2: 直訳 – 民間航空省