昔し話で恐縮だが、海外在住者には選挙権が無く、外務省等と連携し、勝ち取った頃の事を思い出して居るが、昨今、どうも海外在住者が忘れられている様に感じる事象が多い。
コロナ問題が発生し、ワクチンが話題と成ったが、国内のみが議論され、我々は現地での接種に走り回らねば成らなかった。
折角確保したアストラゼネカのワクチンも、台湾、ベトナム等に寄贈され、我々には回って来なかった。
現地大使館が日本よりワクチンを取り寄せ、大使館で邦人には接種をするべきでは無かったかと思って居る。
アフガンの救出作戦も他国よりも遅れ、成果が発揮出来なかったと感じている。
遊びでまたは好き好んで海外に来ている人々も居ろうが、社命で来て、懸命に働いて居る人々も多いと思って居る。
これ等の人々の事が国会で論じられた事は略皆無であろう。
今回南アで新型が発生し、情報が世界中に拡散されたが、霞が関の官僚の発案と思うが、大臣が即刻海外よりの飛行便の飛来を止める事を勧告した。
もし南アで働いて居て、身の危険を感じて、祖国に戻ろうとしても手段が無くなる事を意味している。
これにTV番組に出演していた元大阪府知事の橋下氏が、“外をより逃げて帰ろうとした人に対し、内側より鍵を掛け、入れない様にする策であり、憲法違反である”と猛烈に反発した。
これに恐れをなしたのか、翌日岸田首相は邦人は対象外と訂正した。
この時に、外務省や海外の大使館より猛烈な抗議が為された事象にはお目に掛かれなかった。
海外で懸命に働き、祖国の為に尽くして居る人々の事を忘れ去る、日本では無い事を念じて居る。