タイで暮らしていると意外と自動販売機をよく見かけます。その種類は飲料水や食品、フルーツ、生活雑貨、薬品、玩具など多種に渡ります。設置されている場所としてはデパートやオフィスビル、コンドミニアム、公共施設など人目につく場所に設置されていて、日本のように屋外や路上ではあまり見かけません。日本では屋内屋外にかかわらず全国いたるところに自動販売機がありますがこれは日本の治安の良さがあって成り立つものであるという意見を見聞きします。日本の自販機普及状況について経済産業省の調べ(2021年)によると全国に約270万台もの自販機が設置されその80%以上を飲料用が占めているようです。

ではタイでの自動販売機の普及状況はどうなのか調べてみました。

タイttb銀行の調べによるとタイ国内に設置されている自動販売機の総数は2022年時点で3万台以上、そのうち60%を飲料用が占めています。市場価値は21年度から22年度の1年間で200億バーツから300億バーツに拡大。自販機がタイに導入されてから20年以上が経ちますがこの5年間で急激な成長を遂げているようです。成長を支える要因として24時間利用可能な利便性、多様な商品、コロナ禍に重要視された非接触性、電子決済の普及、労働コストの削減など様々な要因が挙げられています。

その中で特筆すべき伸びを見せるのは2021年に設立されたコーヒー自販機のタオビン。街中のいたるところに設置されデパートやオフィスビル、コンドミニアム内など日々のタイ生活で見ないことはないような気がします。その設置台数は2022年末に4,942台(前年比432%増)、2023年末に 6,392台(前年比29.3%増)、2024年中に1万台の設置目標、3年以内に2万台の設置目標を定めるなど自動販売機市場をまさに牽引している様相です。

急激な伸びを見せる自動販売機業界の今後に注目したいと思います。